4.14『KNOCK OUT SAKURA BURST』のメインイベントにて、ライト級王者の森井洋介が初防衛戦を行う。
相手は“世界最高峰王者”ヨードレックペット・オー・ピティサックだ。2017年度のムエタイMVPに輝いた文字通り世界最高峰の相手を迎える“Mr.KNOCK OUT”森井洋介のインタビューを公開する。
- タイトルを守るよりもすべてを懸けて挑戦する。
- 打倒ムエタイ最高峰の一戦が今年初試合はインパクト大で美味しい。
- ポイントゲームをする気はなく倒しにいく。
ーー“世界最高峰王者”と呼ばれる相手にKNOCK OUTのベルトを懸けることを自ら提案し実現することとなりました。
世界最強の相手とやるってことは、すべてを懸けて倒しにいかないと勝てないと思うんで。
タイトル防衛戦ではありますが、僕の中では「全部懸けて挑む」って気持ち。その上で倒して勝ちたい。
ーー己の全力を引き出す為には、そこまでしなくてはならない?
そうですね。それだけの相手だと思っています。
師匠である“野良犬”小林聡(※1)や“キックの神様”藤原敏男(※2)が挑んできたムエタイ王者との対戦を選ぶにあたって。
やっぱり、一番になりたくて、デビューした時から、いや、デビューする前から、ソコ(※打倒ムエタイ)だなと思ってました。タイ人、めっちゃ怖くって、けど、そこを避けて世界一はなれないなと。今、ようやく「ここまでこれたな」って感じです。
ーーそして、その希望(ムエタイ最高王者戦)が早々に叶ったわけですが。
正直、「いきなりかよ!」とは思いましたけど(笑)、今年一発目のインパクトとしてはいいかなというのはありますね。
2月大会(2018年2月12日、大田区総合体育館)に出なくて、チケット完売のお客さんパンパン、「あれっ、オレいない方がいいのかな?」って思っちゃったりして(笑)。
そういうのを含めて今年、僕の初出場でどういう試合をするのかって印象を残すには丁度いいなって、そして、2月(の盛り上がり)に負けないです!
ーー昨年は、4月から12月にかけてKING OF KNOCK OUT初代ライト級王座決定トーナメントを勝ち抜いて、年末に決勝戦という順を追った盛り上がりだったところ、今年はいきなりクライマックスがきたと。
記者会見の発表では、今年10月からアジア大会とか開催されるってことだったんで、今年も勝負だなと。
気を抜いたら(KNOCK OUTのひのき舞台から)いなくなるっていう感じで、ぜんぜん気が抜けなくて、ワクワクでしょうがないです。今年も!(笑)。
まあ、ここまで十分休めたし、4月から「毎月試合でもいい」と思っていたので丁度いいですね。
ーー毎月試合!?
そのつもりで4ヶ月休んで準備していたんで、そこに一発目で最高のチャンスをいただいて、もうやるだけです!
ーーヨードレックペットの過去試合を見ての感想は?
前に出てくるし、サウスポーで噛み合うと思うんで、あとはやるだけ、試合までの約1ヶ月の練習で、どれだけ限界を超えられるかです。
ーー師匠(※小林聡)もはりきっているご様子で。
ヤバいっすね。「今年勝負だ!」って言われているんで、すべてがなんかこう大きな流れの中にいて、そこで勝たないと中心に入れないってイメージがあるんで、そりゃあ気合入るなって……やるだけです。
ーーファイタータイプであるヨードレックペットのタフネスは凄まじく、これまでどんな攻撃にも効かされている様子が見えません。そんな怪物に森井選手の攻撃が当たるとどうなるでしょう?
逆に僕は「それだけの相手にどう効かせるのか」って、自分との闘いだと思っています。相手は、絶対に(試合中)弱みを見せないんで、たとえ効いていてもそれを顔にも出さない。
けども、そこで自分を信じて攻撃して倒せるか?……めっちゃ怖いですけどね、はい(笑)。
ーータイトル防衛に関して意気込みは?
あくまで“守る”ではなく“挑戦”ですね。さっきも言った通り「全部を懸ける」って僕の挑戦なんで。防衛戦だなんて考えてないです。挑んで倒す。それだけです。
ーー18年前、小林師匠がムエタイ現役王者を倒して(ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者、テーパリットを4RKO)会場を興奮のるつぼに叩きこんだあの感動の再現を期待しても良い?
はい! その為にやっているんで、それが僕の仕事だと思ってるんで、つまんない判定にはなんないですね。
ポイント取り(危険を冒してKOを狙うよりも手堅く判定勝ちを狙う戦略)はしないし。多分、相手もポイント取りしないと思うんで。こちらから倒しにいくから
、向こうの倒しモードのスイッチも入れますよ(ニヤリ)。期待していてください!
※1 小林聡
コバヤシ・サトシ、1972年生まれ、長野県(森井と同郷)出身。1990年代後半から2000年前半に渡り“野良犬”の異名で一世を風靡したキックボクサ
ー。
全日本ライト級王座をはじめ、ムエタイ世界王座を含む5冠を制し、鋭い殺気を振りまいた激しい試合は、キックファンの語り草となっている。
※2 藤原敏男
フジワラ・トシオ、1948年生まれ、岩手県出身。いまだキックボクシン
グ史上最強を推す声が高い“キックの神様”。
数々のムエタイ王者クラスのタイ人選手を日本のみならず本場タイでも撃破し、1978年3月8日、モンサワンをKOし、史上初の外国人ムエタイ王者となった
KNOCK OUT SAKURA BURST開催概要
KNOCK OUTが初の神奈川、新会場『カルッツ川崎』にて4月14日に開催。
メインイベントには森井洋介が防衛戦で、世界最高峰のヨードレックペットと対戦。注目のスーパーライト級トーナメント1回戦も行われる。
◆ 日時
2018年4月14日(土) 開場16:00 開始17:00
◆ 会場
カルッツ川崎(http://culttz.city.kawasaki.jp/)