インタビュー

橋本悟「『俺はまだ終わってねえぞ!』というところを見せる」2.11『 無法島 GRAND PRIX 』第1試合「バズーカ巧樹vs橋本悟」

2月11日(火祝)大田区総合体育館にて開催されます『 無法島 GRAND PRIX 』第1試合で、バズーカ巧樹選手と対戦する、橋本悟選手のインタビューを公開いたします。

橋本悟がもっとも嫌うのは「逃げること」だ。

 

昨年10月4日、東京・後楽園ホールで開催された「 KNOCK OUT × REBELS 」。そのメインイベントを飾ったのは「激闘大魔神」橋本悟対「クレイジーダイヤモンド」鈴木千裕だった。
これがキック39戦目で、北川“ハチマキ”和裕と潘隆成を相手に2連続KO勝利中の橋本と、まだキック2戦目の鈴木。下馬評は「橋本の勝利」はまず動かないと見られた。
ところが、試合開始ゴングが鳴ると鈴木が猛然とプレッシャーを掛けると、右ハイキックから怒涛のパンチラッシュ。不意を突かれた橋本は防戦一方となり、わずか45秒でマットに沈んだ。

 

「油断だったんだと思います」

 

試合からしばらく経ち、橋本が試合会場に行くと知り合いのキックボクサーたちからは口々に「お前、どうしたんだよ?」と敗因を聞かれた。
そして、2人の先輩にはこう指摘された。

 

「黒田(アキヒロ)さんに『舐めてたでしょ?』って言われて、大月(晴明)さんは『あれは油断だから』って。ベテランの二人に言われたのは突き刺さりましたよ。『あれでは分からない』と言われることもあるんですけど、やっぱり油断なんです」

 

橋本にとって「下馬評の高さ」と「調子の良さ」が裏目に出てしまった格好だったという。

 

「あの試合は、みんなに『橋本が勝つだろう』と言われてて、でも僕は『絶対に油断しないぞ』と思ってたんです。だけど、今思うと『絶対に油断しないぞ』が油断だなって(苦笑)。『俺の方が強いから』って思ってるんですよ。挑戦者なら『油断しないぞ』なんて思わないんで」

 

しかも、橋本は2連続KO勝利で勢いに乗っていた。そのうち1つは、鈴木千裕の先輩で実力者の潘隆成。その潘に、橋本は会心の一撃KO勝利を決めていた。

 

「潘君との試合で上手くいって、元々、大して上手くもないくせに(苦笑)『上手くやってやろう』と思ってしまった。あとで『俺はそういう選手じゃねえだろ』って思ったし。確かに千裕君の勢いも凄かったです。最初からあれだけ前に出られるのもなかなかないですけど、でも逆に、経験が浅いから出られるんだと思いますよ。僕らぐらい試合してると、最初からあそこまで出られないし、彼も10戦やったら出られなくなるでしょう。『怖いもの知らず』だから出られて、僕は油断してた。だから、僕にとっては逆に負けてよかったんですよ」

 

痛恨の敗北の原因を見つめ直し、練習を再開した矢先に、橋本の元に「無法島GP」のオファーが来た。
「倒し屋」を集めたサバイバルトーナメントに、常に「倒すか倒されるか」を実践してきた「激闘大魔神」は外せない、という山口元気プロデューサーの判断だ。
橋本は、一瞬、迷ったという。

 

「最初は『えっ』と思いましたよ。あんな倒され方をして、それでトーナメントに出てきたら『なんで負けたお前が出てくるんだよ』と思われるだろうし。だけど、どういう相手と復帰戦をやろうかな、格下を選ぶのか、逆にものすごく強い相手を選ぶのかって迷ってた時に、ちょうど『無法島GP』のオファーを貰ったんです」

 

橋本は「ちょうどいい」と考えた。

 

「負けた千裕君も出てくるし、リベンジを兼ねて、復帰の舞台にふさわしいな、と思って」

 

1RKO負けで「引退」がよぎることはなかった。むしろ「やってやろう」という闘志がわきあがった。

 

「あのまま辞めて引退したら情けないじゃないですか。僕は5連敗した経験があって、その時も苦しかったですよ。だけど『これで辞めたら、ただの負け犬だな』と思って。最近は結構、引退のことも考えるんです。もし今回の無法島GPに出ず、誰か違う選手とやって復帰しても、引退する時に『俺、無法島GPに出ていたらどうなってたんだろうな?』と絶対に思うと思うんですよ。だったら出場した方がいいです。たとえ1回戦で負けたとしても『俺は逃げてねえよ』と思える。もちろん、出ると決めた以上、負けるつもりなんかないですよ。今、すごくいい練習が出来てるんで『勝てる』と思ってます」

 

あの敗北は、注目される舞台だった上に、テレビ中継では「倒されるシーン」が繰り返し流れされる。橋本にとってこれ以上ない「痛恨の1敗」となったが、それでも、橋本は前を向き、挑戦を続ける。

それこそ、プロで10年間戦い続けてきた男のプライドと強固な意志だ。

 

「あきらめが悪いだけなんですけどね(笑)」

 

そうして、橋本は自身の「原点」を明かした。

 

「24歳でプロデビューして、27歳の時に初めてタイトルを獲ったんです。相手はイノベーションのチャンピオンの梶田義人選手で、ウチの道場の田中(秀和)さんも1RでKOされてて。みんなに『8割、9割、橋本が負ける』と思われてて。そうしたら、開始1分半でダウンを取られたんです。ボディを打ちに行ったところにカウンターを合わされて、フィギュアスケートみたいにクルっと回転して倒れたんですよ(苦笑)。それを道場のみんなによくいじられるんですけど(苦笑)」

 

ダメージは深かった。だが、橋本の心は折れなかった。

 

「めちゃめちゃ効いたんです。漫画みたいですけど、カウンターを食らった瞬間、目の前にパッと火花が散ったんですよ(苦笑)。だけど、強いのは分かってたんで『やっぱりそうなるのか』と焦りはしなかったし、立ち上がったら足元がフラつく感じもない。それで『取り返してやろう!』と思って、1R後半から5Rまで、ずっと前に出続けて、ダウンは取り返せなかったけど、3-0の判定で勝って、初めてベルトを巻きました。あの時に『俺は上手い試合じゃなくて、倒すか倒されるかだ』って」

 

橋本は、道場の中でも「特異な存在」だという。

 

「ウチの道場の選手は、みんなジュニアからやってて、キック通の人が見ても『上手いな!』とうなるような上手さがあるし、負けが少なくて勝率もいいです。僕だけなんですよ。上手くないし、こんなに負けも多くて(苦笑)。だけど、僕は『倒すか、倒されるか』しかできないんで。打ち合って、面白いところを見せて、勝つ。前から『力が落ちてると感じたら辞める』と言ってますけど、練習では(安本)晴翔ともガンガン打ち合えてる。まだ『落ちてる』と感じたことは一度もないです」

 

無法島GP1回戦では、バズーカ巧樹(菅原道場)と対戦する。

 

「噛み合うと思うんですよ。バズーカ選手も『超絶テクニシャン』というタイプではないし(笑)、打ち合って、僕が倒しますよ。勝ち進めば1日3試合ですけど、負けたら終わりなんで。『先のこと』なんて考えてたらやられちゃうと思うんで。常に『この試合で終わりだ』と思いながらやります。千裕君に負けて『橋本悟は終わったな』と思ってる人もいると思うんで、一番、この無法島GPで見せたいのは『俺はまだ終わってねえぞ!』っていうところですよ。第一試合なんで、イベントの火付け役なのは分かってます。打ち合って、面白い試合を見せるんで、ぜひ、2月11日は、大田区総合体育館に来てください」

 

<文・撮影 茂田浩司>

 

橋本悟(はしもと・さとる)

1986年3月18日、東京都西多摩郡出身。33歳。

学生時代は野球やバスケットボール、伝統派空手を経験。大学卒業後、23歳で橋本道場入門。24歳でプロデビュー。戦績:39戦20勝(10KO)16敗3分。身長172cm。

 

 

テレ・マーカー Presents KNOCK OUT CHAMPIONSHIP.1

 

◆日 時
2020年2月11日(火・祝) 開場 13:00 / 開始 13:15
◆会 場
大田区総合体育館
◆アクセス
〒144-0031 東京都大田区東蒲田1−11−1 TEL:03-5480-6688
京急線、梅屋敷駅徒歩5分 京急蒲田駅徒歩7分 JR線・東急線、蒲田駅徒歩15分
http://www.ota.esforta.jp/

◆主 催
株式会社ブシロードファイト
◆特別協賛
株式会社テレ・マーカー
◆協 賛
無法島 「©森恒二 / 白泉社」 株式会社H・Tハウジング
◆協 力
ぴあ株式会社 株式会社Def Fellow 株式会社ブシロード

◆入場料金 (消費税込み)
・柵内VIP           50,000円(当日51,000円) 残りわずか
・アリーナS          15,000円(当日16,000円) 残りわずか
・アリーナA          10,000円(当日11,000円)  完売
・1FスタンドA          9,000円(当日10,000円)
・2FスタンドB            7,000円(当日8,000円)
・2FスタンドC            5,000円(当日6,000円) 残りわずか

◆販売日時
一般発売
2019年12月7日(土)10:00~2020年2月9日(日)23:59
◆チケット発売所
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:844-919)
https://bit.ly/2Pr6IyP
ぴあカウンター、セブンイレブン各店